2026年 04月 04日
弱いヒーロー Class2
Netflixで配信されている「弱いヒーロー」。
私はこの「Class1」を夢中になって見ました。
外界を遮断し、自分の世界の中だけで生きている少年。
そんな生き方を誰かに邪魔されることが彼には許せません。
我慢の限界が来たとき、彼の内から湧き上がってくる破壊の本能。
相手が倒れ、血だらけになっても、振り上げた拳は止まりません。
暴力は新たな暴力を生み、行きつくところまで行きます。
そして、暴力は何の救いにもならず、友を失っただけだと気づきます。
この「弱いヒーロー」シリーズの主人公ヨン・シユンは、事件によって病院のベッドで眠り続ける友達のスホに対して強い罪悪感を抱いたまま、転校を余儀なくされます。
そして新たに始まる「Class2」。
シーズン2が始まっていることはわかっていたのですが、どうしても観る勇気が持てませんでした。
シユンが頭に血が上り、自分の制御ができなくなる様子を見るのが辛かったのです。
彼が拳を振り上げる時、自分の中でも何かが決壊するような感覚があり、心臓はバクバクするし、血圧がガーっと上がります。鎮めようと思っても気持ちの高揚を抑えることができません。
同じことが起きるに違いないと思いました。彼を止めることができた唯一の人物・スホはもう傍にいてくれません。
1年近く視聴を避け続けた「Class2」にようやく向き合おうという気持ちになりました。
「Class3」を撮ってるんじゃないかという噂が耳に入ったからです。
私にとっても大切な人物であるスホがその後どうなったかもちゃんと見届けなければと思いました。
まず先に言っておきたいのは、こういうシリーズ物というのは、どうしても最初に観たときの衝撃が大きので、回を重ねるごとに感動は薄れます。それはしょうがないのかなと思います。
「Class1」を視聴した時は、シユンと自分が重なって涙でボロボロになり、シユンが傷つくのを見ていられなかったけれど、「Class2」は自分と少し距離を保ちながらシユンを観ることができました。
「Class2」に登場するシユンの新しい友達パックがとても強くて、彼に任せておけばシユンは大丈夫だと安心できたおかげで、だいぶ気持ちは楽でした。
ネタバレあり
「あの転校生、人を殺したっていう噂だ。あの目、怖くてたまんないな。サイコパスか?」
転校した当初から、周りはシユンと距離を置きます。シユンも薬の力を借りないと眠れない生活を送っていました。
シユンは何かあると、いつもスホのことを思います。
そして問いかけます。「スホならどうする?」
スホの生き方はシユンに大きな影響を与えました。シユンにとってスホは大好きな友達だったのです。
だから「お前、他人の人生を壊したくせに、偽善者ぶりやがって」という言葉にショックを受けます。
ずっと我慢していた感情が爆発します。自分自身に対する怒りで逆上したシユンは相手を倒すまで殴り続けます。
新しい学校で、新しい友達ができたシユン。
学校を仕切っている、とても明るくて性格のいいパック。
何があっても逃げない男、コタク。
いじめられっ子だったジュンテ。
パックは、シユンと同じように、自分の暴力が原因で2人の友の人生が狂ってしまったと後悔しています。
「自分のせいだと思うと本当に辛い」そう語るパックの気持ちがシユンには痛いほどわかります。
パックがいるおかげで学校内の揉め事はなんとか収まります。でも人を痛めつけることを何とも思わない者たちは大きな組織となって、シユンたち仲間を襲います。やるか、やられるか。双方が極限まで追い詰められていきます。
「また戦うのか?それで何が変わる?同じことが繰り返され、いつかは誰かが傷つく」
パックもシユンも誰とも戦いたくないのに、周りがそれを許してくれません。
まばたきもせずに、相手から目をそらさないシユン。
殴られても倒れても、また立ち上がるシユン。
手にしたボールペンで相手が悲鳴を上げるまで足の甲を刺し続けます。
「スホ、俺はまた戦ってしまった。。。TT」
罪悪感を抱えて苦しんでいるのはシユンやパックだけではありません。
シユンの母は「私が悪い母親だから。私のせいだ」と苦しんでいます。
パックの父も「あいつは俺のせいで」と自分を責め続けています。
母親はシユンを今の環境から逃がすつもりでした。
シユンもこのままではまた誰かを傷つけてしまうと戦いの場から逃げようとします。
でも友達になったジュンテから電話がかかってきます。
「君は悪くない。君のせいじゃない」
シユンはその言葉を聞いて、涙を流します。
彼はいつも鎧を着ているように、歩くときも身体がガチガチになっています。
そうやって自分を守らないと壊れてしまうくらい傷ついていました。
でも、その友達の言葉に救われるのです。
初めてかけられた自分を赦してくれる言葉。
シユンは逃げずに、戦う決心をします。
仲間を、学校を守るために・・・。
もう立ち止まるわけにはいかないとシユンは思います。
ユン・シユンを演じるのはパク・ジフン(↑)。彼の目の演技は鬼気迫るものがあります。まったく瞳が動かないのです。そして、立ち姿だけで深い哀しみを感じさせてくれます。この俳優はシユンというキャラに乗り移っているように見えます。
今韓国では久々に観客動員数1500万人を超える大ヒットとなった「王と生きる男」という映画が上映されていて、パク・ジフンは朝鮮王朝第6代王・端宗(タンジョン)という悲運の王を演じて評判になっています。とても存在感のある俳優なので、これからも注目していきたいです。
ドラマには様々な個性を持った人物が登場しますが、ソンジェ役のイ・ジュニョン(↑)には驚かされました。
私は俳優としては「恋するムービー」で初めて認識したのですが、あのドラマの演技よりも、このソンジェ役は彼の演技力が際立っていたと思います。ソンジェは狂気が漂う一番恐ろしい存在でした。もし「弱いヒーロー Class3」があるとすれば、シユンたちはこのヤバい奴と戦うことになりそうです。
私は知らなかったのですが、このシリーズの脚本、演出を担当しているユ・スミンって、ユ・スビン(↑)のお兄さんなんですね。それでこのヒョマン役にオファーがあったのだそうです。でも誰がどう見てもユ・スビンって高校生には見えない。(笑)
人間の卑屈さを演じさせたら上手い俳優で、ヒョマンという小心者のクズ野郎の演技はさすがだったと思います。きっと彼は何年も留年したんだと思ってあげましょう。^^;
一番おいしい役だったのは、パック役のリョウン。誰にも負けない腕力、リーダーとしての資質、情深さ、最高のキャラじゃないでしょうか。よくぞシユンの友となってくれました。^^
落ち着いたいい声をしてるし、背も高いし、イケメンだし。。。ああ、ファンの皆さんごめんなさい。私はどうしても整いすぎた彼の鼻が苦手です。ほんとに残念。私がずっと観たいと思っている「輝くウォーターメロン」に出てるんですね。先延ばしにしてましたが、チェ・ヒョヌクと彼が共演しているのなら、覚悟を決めてそろそろ観てみようかな。
ネタバレになるかもしれないけど、なんと!チョ・ジョンソクが出てます!
彼が登場すると周りの人物はみんな固まります、そのくらい迫力がすごいです!
ファンの方はぜひ見てくださいね。この人、やっぱり天才だわ。
そして、スホ(チェ・ヒョヌク)は・・・・・。
スホが・・・・・。TT
シユンと出会ったとき、ジュンテは学校でいじめられていました。
「人生にはしかたないこともある」と言うジュンテに「自分が楽になりたいだけだろ。それはすごく卑怯なことだ」とシユンは言います。そして「作用がなければ反作用はない」というニュートンの運動の第3法則の話をします。
「すべての作用に対して、力の大きさが等しい、反対方向に働く反作用がある」
「正しい行為には正しい反作用が伴う。行動を起こさないと今のままだぞ」ということを言いたかったのかもしれませんが、「やられたら、黙っていないで、その分やり返せ」という意味にも取れます。
殴り合い(戦い)というのは、自分と相手との間で作用と反作用が入れ替わりながら永遠に続くことだと思います。だとすれば・・・この戦いはどうやって止められるのか?
by choyon
| 2026-04-04 13:48
| 韓国ドラマ(鑑賞順)
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