2025年 09月 21日
TRY~僕たちは奇跡になる~

忙しい日が続いたので脳が疲れてしまって、ドラマはまったく観る気が起きませんでした。
観たいと思う作品が次々と配信されているのですが、逆にその配信数の多さに気持ちが萎えます。
疲れている時ってその中から観る作品を「選ぶ」だけでもストレスになるんですよね。
この「TRY」というドラマを観ようと決めたのは、主演がユン・ゲサンだったからです。^^;
それ以外の理由を強いて言うなら、「スポ根もの」が好きなので、このドラマを観ればカーッと熱くなり、全身の血流を良くしてくれて疲れが吹き飛ぶかもしれないという甘い考えからです。(実際には役に立ってくれなかった)
このドラマは、ユン・ゲサンのために作られたんじゃないかと思うほど、主役としての見せ場が多く、少し情けなくて、くしゃくしゃに笑う私の好きなユン・ゲサンが詰まっていました。
舞台が「ラグビー部」という設定の韓国ドラマは初めて観ました。
私の通っていた高校のラグビー部がわりと強くて、硬派で成績優秀、がっしりした体格のイケメンぞろいで、「ヤンチャ」しかいないサッカー部と比べて、女子からの人気は高かったです。そのイメージは大人になった今でも変わりません。
サッカーよりもラグビー選手の方が断然好きです。ラグビーをやっているというだけで賢そうに見えちゃって。^^;
ある高校の弱小ラグビー部に、新任コーチが赴任してきて、あらゆる困難を乗り越え全国優勝を果たすまでの軌跡、、、ってまるで日本のドラマ「スクール☆ウォーズ」みたいですね。
日本は最近こういうコテコテな「学園スポ根ドラマ」は放送されてないと思うんですが、韓国ではまだまだ需要があるんでしょうか?
いくら設定が似てるといっても、日本との違いにびっくりするシーンがたくさんありました。
(すべてドラマや映画から得た知識に過ぎません。^^;)
「二十五、二十一」でも同じことが描かれましたが、韓国ではスポーツに才能がある子は若いうちから、そのスポーツの英才教育を受けさせます。運動部に入っている子は授業に出る必要がなく試験が0点でも卒業が保障されています。
しかも、このドラマは舞台が体育高校!それぞれが所属する部の練習だけをしていれば、それで単位をもらえるそうです。(通常の授業はまったくしてなかった)
推薦で大学や実業団に入り、メダルを取ること、プロになることだけが目標なので、怪我や病気などで戦列を離れると、簡単には方向転換ができず苦しみます。
「未知のソウル」の未知ちゃんも陸上選手としての将来を期待されていたのに怪我で走れなくなって絶望し 引きこもりになってしまいました。若いうちはいろいろな可能性があるから、目標を限定させるのはかわいそうですね。
部の監督やコーチは、そのスポーツで実績のある者が務め、ほとんどは契約職員です。
全国大会(日本と違って予選はなし。出場校は少なくても各校のレベルは高い)でメダルを取れなければ簡単に契約を打ち切られるため、みんな必死で、人事権がある管理職の機嫌取りばかりしています。管理職もメダルの数で自分の評価が決まるし、強い部にはスポンサーからの協賛金がつくので、勝たせるために教員を煽ります。大会の成績が良ければ練習場所や練習時間は優遇され、弱小部は校庭の練習場所も確保できません。
この体育高校の卒業生は10%がプロ、5%が体育教師になると言っていました。残り85%がどういう進路を取るのかは言っていなかったけど、韓国の警備員の半数は体育校出身者で占められていると言っていました。
その15%に入れればラッキーだけれど、85%の生徒にとっては体育高校はいわば職業訓練校みたいな所で、夢を見させるところではなく、現実を生き抜く選手を育てる場所なのだそうです。なかなか厳しい世界です。
強いチームには選手が集まりますが、ラグビーは韓国ではマイナーなスポーツで、実業団も片手で数えるほど。
当然、ラグビー部に入部してくる選手は限られます。7人制で部員は7人、控えなし。^^;
それでなくてもラグビーは怪我が多いスポーツなのに。。。
推薦で大学や実業団に入れる確率も低く、管理職は学校としての実績に繋がらないと、ラグビー部を廃部にしたがっています。
予算も減らされ、練習場所もなく、試合をしても負けばかり・・・。
そんなラグビー部にある日、校長先生の元教え子が新しいコーチとしてやってきます。
韓国ラグビーは、ワールドカップはすべて予選敗退ですが、唯一、アジアオリンピックで日本を破り優勝したことがあるそうで、彼はその時のエース選手でした。韓国中が歓喜したのに、試合後のドーピング検査で彼は陽性となり金メダルを剥奪されてしまいます。
全国民から非難を浴びて3年間行方不明だった彼が突然現れたので、教頭先生を始め教員たちは大騒ぎ!
薬をやってたようなヤツは指導者には不適格だと大反対に遭います。
ドーピング検査で陽性になってしまったのも、3年間行方不明だったのも、すべて理由があって、正直に言えばいいと思うんだけど、それを言えないのも韓国ならではの事情があってのことでしょう。
ただ、特定の病気をドラマの展開に都合よく使ってほしくないなと思いました。私は彼が死んじゃうんじゃないかとすごく心配したのに、手術をしたら急に元気になるのも不可解で・・・。調べたら、病気のせいで胸腺に腫瘍ができることが実際にあるそうです。
そういうところにこだわるドラマじゃないんですけどね。^^;
いいドラマだったのですが、疲れていたのでぼんやり見ていたのがバレます。
ラグビーは前にパスできない。横か後ろだけ。
だからラグビーは必ず誰かがそばにいなきゃいけない。
見た目は荒っぽいけど、本当はいちばん人に優しいスポーツ。
寂しくならない。
結果がすべてじゃない。
終わると知りながらも選手は走る。
最後まで走ってこそ結果を知ることができる。
我々の仕事は生徒が走り切れるようにすること。
始まってもないのに可能性にこだわって生徒を締め出してはダメだ。
誰でも走れなくなる時が来る。
その時に後悔してほしくない。
問題は誰にでもある。
それをチームで補ってこそ強くなれる。
卑怯な勝利より堂々とした敗北を評価し、
そこから立ち上がる術を教える学校であってほしい。
こういうスポ根大好き人間が喜ぶような少々クサいセリフを吐くのが「熱血教師」ではなく、過去に大きな失敗をし 大衆から「逃げた」と後ろ指を指された人の話す言葉だからこそ、心に響きます。
韓国に限らず、今は一度のミスでも許されないことが多いです。ミスの程度にも依りますが、他人に何かあると寄ってたかって叩く人たちはどこから湧いてくるんでしょう。誰が発信しているのかもわからない正義に、世の中は振り回されすぎだと思うことがあります。
ひたすら前に進んできた結果 生まれた現状を嘆いてもしょうがないのですが、「前にパスできない。横か後ろだけ」の世界が妙に新鮮でまぶしく感じられました。
by choyon
| 2025-09-21 15:37
| 韓国ドラマ(鑑賞順)
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